日商簿記やWebライティング系の検定に申し込み、受験料が引き落とされた。テキストも買ったし、会場までの電車代もかかる。「これって何費で仕訳するの?」と迷っていませんか?
そもそも資格の費用が経費になるのかどうかも、気になるところ…。
この記事では、受験料・テキスト代・会場までの交通費の勘定科目と、業務との関連性の考え方を整理しました。そのまま転記できる仕訳例(摘要欄つき)も載せています。
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- 資格試験の受験料・テキスト代・交通費の勘定科目
- 受験料が経費になる場合・なりにくい場合の考え方
- 業務との関連性が伝わる摘要欄の書き方
- そのまま転記できる仕訳パターン(摘要欄つき)
- 領収書が出ないときや、年をまたぐときの注意点
資格試験の受験料は、「研修費」で仕訳するのが分かりやすいです。借方に研修費を入れ、貸方には、現金・普通預金・未払金など、払い方に合わせた科目を入れます。
受験にかかるお金は、受験料だけではありません。テキスト代や会場までの交通費もかかるので、3つに分けて科目を決めます。
| かかった費用 | 勘定科目の目安 | ほかによく使われる科目 |
|---|---|---|
| 受験料 | 研修費 | 支払手数料・雑費 |
| テキスト・問題集 | 新聞図書費 | 研修費 |
| 会場までの交通費(電車・バス) | 旅費交通費 | - |
勘定科目の名前は、法律で細かく決まっているわけではありません。ただ、同じ種類の支出は、同じ科目でそろえておくのが基本です。一度決めたら、来年以降も同じ科目で続けると、あとから集計しやすくなります。
その資格が、自分の仕事に必要な知識かどうかを見ます。判断のしかたは、次の章で整理しています。
受験料・テキスト代・交通費に分けて、それぞれの科目を決めます。
「何の試験か」と「なぜ仕事に必要か」が分かるメモにします。
経費になるかどうかは、その資格が「自分の事業に直接必要な知識・技能」といえるかで判断します。経費は事業のために使ったお金が対象で、プライベートな支出(家事上の経費)は含まれないからです。
| 区分 | 資格・検定の例 | 考え方 |
|---|---|---|
| 説明しやすい | 日商簿記(自分の帳簿づけ・確定申告のため) 事業の内容に関わる検定(Webライティング・マーケティング・デザインなど) 事業で扱っている専門分野の検定 | 仕事の内容や、日々の経理に直接つながる |
| 説明しにくい | 仕事と関係のない趣味の検定 将来の転職のための資格 新しい仕事を始めるために取る資格 | 家事上の経費や、別の仕事の準備とみなされることがある |
簿記の学習費用については、帳簿づけや申告に必要な知識を身につける目的で、金額も通常の範囲なら必要経費にできる、という税理士さんの回答事例もあります。
一方で、資格を取ること自体が目的になる費用は、経費と認められにくい場合があります。たとえば、接骨院を開いた人が、柔道整復師の免許を取るために通った専門学校の授業料が、家事上の経費とされた地裁判決(令和元年)があります。
不合格で受け直したときの再受験料も、仕訳の形は同じです。受験のたびに、同じ科目で記帳します。
迷うときは、受験の目的と仕事とのつながりを、自分の言葉でメモしておくと説明しやすくなります。メモの書き方は、次の仕訳パターンで紹介します。
勘定科目・金額・摘要欄(メモ)まで、そのまま転記できる形にしました。税込経理の例で、金額は税込です。
この記事では、わたしが普段使っている仕訳パターンを例にご紹介しています。ご自身の状況に合っているかどうかは、お近くの税務署もしくは税理士さんに相談してみてくださいね!
受験料は、日商簿記の2級5,500円・3級3,300円(税込)を例にしています。実際の金額や、ネット試験の手数料は、申込み先によって変わることがあります。申込み前に確認してください。
| 借方(左側) | 金額 | 貸方(右側) | 金額 | 摘要(メモ欄) |
|---|---|---|---|---|
| 研修費 | 5,500円 | 未払金 | 5,500円 | 日商簿記2級 受験料(帳簿づけ・申告の知識習得のため) |
日付は、カードで払った日にします。口座から引き落とされる日には、次の仕訳を入れます。
| 借方(左側) | 金額 | 貸方(右側) | 金額 | 摘要(メモ欄) |
|---|---|---|---|---|
| 未払金 | 5,500円 | 普通預金 | 5,500円 | カード引き落とし(日商簿記2級 受験料) |
| 借方(左側) | 金額 | 貸方(右側) | 金額 | 摘要(メモ欄) |
|---|---|---|---|---|
| 新聞図書費 | 2,640円 | 現金 | 2,640円 | 日商簿記2級 テキスト・問題集(試験対策用) |
| 借方(左側) | 金額 | 貸方(右側) | 金額 | 摘要(メモ欄) |
|---|---|---|---|---|
| 旅費交通費 | 1,240円 | 現金 | 1,240円 | 日商簿記2級 受験(自宅〜試験会場・電車往復) |
摘要欄には、「何の試験か」と「なぜ仕事に必要か」の2点を書いておきます。たとえば「日商簿記2級 受験料(帳簿づけ・申告の知識習得のため)」のような書き方です。
あとから見返したときに、目的がすぐ分かります。税務署に聞かれたときも、説明しやすくなります。
受験料は、ネット申込のカード決済だと、紙の領収書が出ないことがあります。申込みのときに、領収書の発行方法を確認しておくと安心です。
発行されない場合は、申込完了メール・決済完了画面・受験票を保存します。電車やバスの交通費も、日付・区間・金額が分かるように記録しておきます。
年末に申し込んで払い、試験は翌年になるときは、どの年の経費にするか迷いやすいところです。支払い時期と試験日によって、判断が分かれることがあります。自分で決めずに、税務署か税理士さんに確認してください。
家族との外出を兼ねたときなど、私用が混ざる場合は、仕事に必要な分だけが経費です。私用分は経費にしません。
予備校や通信講座の受講料を払ったときは、受験料とは分けて記帳します。受講料は研修費で処理することが多く、金額も大きくなりやすいので、領収書と受講内容を残しておきます。
資格の費用は、受験料・テキスト代・交通費と、小さな支払いが何回かに分かれます。会計ソフトなら、カードや口座の明細を取り込めるので、1件ずつ書き写す手間が減ります。
会計ソフトは、年会費がかかるのがデメリットです。それでも、手書きに比べるとぐっと手軽です。パソコン・スマホ・マイナンバーカードがあれば、家から一歩も出ずに確定申告まで進められます。
質問に答えていくだけで、仕訳が自動で作られるタイプの会計ソフトです。簿記になじみがなくても、まず記帳を始めたい人に向いています。
もし簿記の知識があるなら、マネフォの方がおすすめです。日商簿記2級のわたしはマネフォの方が使いやすいので、今も愛用中です。記帳と確定申告もマネフォで行い、半月に1度まとめて入力することで、記帳の手間と心理的な負担を減らしています。
わたしも開業当初の1か月だけ、freeeを使っていました。初心者向けのつくりなので、簿記の知識がある人にはやや使いづらい面もありました。仕訳の中身が見えるマネフォは、学びながら記帳したい人にも合います。
「受験料を経費にしてよいか確認したい」「申告まで相談したい」というときは、税理士さんに頼る方法があります。希望に合う税理士を紹介してもらえるサービスです。
日々の帳簿入力を外部に任せられる、記帳入力のアウトソーシングサービスです。対応エリアなどの条件は、サービスのページで確認してください。
- 資格試験の受験料は「研修費」、テキスト代は「新聞図書費」、会場までの交通費は「旅費交通費」で仕訳します。
- 経費にできるかは、その資格が仕事に直接必要な知識・技能かどうかで判断します。資格を取ること自体が目的の費用は、認められにくい場合があります。
- 摘要欄に「何の試験か」と「なぜ仕事に必要か」を書いておくと、あとから説明しやすくなります。
- 領収書が出ないときは、申込完了メールや決済画面を保存します。年をまたぐときや判断に迷うときは、税務署か税理士さんに確認します。
※この記事では、わたしが普段使っている仕訳パターンを例にご紹介しています。ご自身の状況に合っているかどうかは、お近くの税務署もしくは税理士さんに相談してみてくださいね!
受験料のような小さな支出も、会計ソフトを使えばぐっとラクに記録できます。まずは無料で、操作感を試してみてください。
簿記の知識がある方は、マネーフォワード クラウド会計もおすすめです。
税理士さんに相談したいときは「税理士紹介エージェント」、記帳そのものを任せたいときは「記帳代行お助けマン」も選択肢のひとつです。

