パソコンや撮影機材、仕事道具をまとめて買ったら、気づけば10万円を超えていた……ということ、ありますよね。「これって減価償却しないといけないの?」と、手が止まってしまう場面だと思います。
実は青色申告をしている個人事業主なら、一定の条件を満たす資産をその年にまとめて経費にできる制度があります。この記事では、2026年3月31日までに取得した資産を対象に、その仕組みと仕訳例を整理しました。
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- 少額減価償却資産の特例の対象となる条件(2026年3月末までの取得分)
- 通常の減価償却との違い
- 具体的な仕訳例
- 年間上限や記載義務など、注意しておきたいポイント
本来、事業用に購入した10万円以上の資産は「固定資産」として計上し、法定の耐用年数に応じて何年かに分けて経費化する「減価償却」が必要です。
ただし、青色申告をしている個人事業主であれば、取得価額30万円未満の資産について、購入した年にまとめて全額を経費にできる「少額減価償却資産の特例」を使うことができます。この記事で扱うのは、2026年3月31日までに取得した資産が対象のケースです。
この特例が使えるのは、青色申告をしている個人事業主のみです。白色申告の方は、10万円未満の資産までしか一度に経費にできません。10万円以上20万円未満の資産については、白色・青色どちらでも使える「一括償却資産(3年で均等償却)」という選択肢があります。
- 対象:事業用に購入した器具備品やパソコンなどで、取得価額が30万円未満(2026年3月31日までに取得したもの)
- 対象外:取得価額が30万円以上の資産(通常の減価償却が必要)
- 対象外:リース業などを除き、貸付けのために所有する資産
2026年度の税制改正により、2026年4月1日以降に取得する資産については、対象となる取得価額の上限が40万円未満に引き上げられています。今回の記事は2026年3月31日までに取得した資産が対象です。4月1日以降に購入した資産については、別記事で整理しています。ご自身の資産の取得日がどちらに当てはまるか、まず確認してみてくださいね。
少額減価償却資産の特例に該当する資産を購入したときは、次のような流れで処理します。
| 日付 | 借方科目 | 借方金額 | 貸方科目 | 貸方金額 | 摘要 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2/10 | 消耗品費 | 250,000円 | 事業主借 | 250,000円 | 少額減価償却資産の特例適用(ノートパソコン・2026年3月末までの取得分) |
※ 通常の減価償却のように月割り計算する必要はなく、期末近くに購入した場合でも全額をその年の経費にできます。
この記事で紹介した仕訳は一例です。ご自身の状況に合っているかどうかは、お近くの税務署もしくは税理士さんに相談してみてくださいね!
この特例が適用されるのは、一年間に取得した対象資産の合計額が300万円までです。開業から1年に満たない場合は「300万円÷12か月×事業を営んだ月数」が上限になるので、その年に何をいくつ購入したか、合計額を把握しておくと安心です。
また、この特例を適用した資産は、青色申告決算書への記載と、取得価額がわかる領収書やレシートの保管が必要です。購入時期がずれ込みやすい資産だからこそ、書類は日付順にまとめておくと後で困りません。
「経費にできる資産をまとめて買いすぎて、逆に不自然に見えないか心配……」という声も聞きますが、経費として認められるかどうかは金額の大小だけで決まるものではありません。
- 青色申告者なら、30万円未満の資産(2026年3月末までの取得分)は購入した年にまとめて経費にできる
- 白色申告の方は対象外。使えるのは10万円未満の即時償却か、20万円未満の一括償却資産
- 年間の適用上限は300万円まで
- 青色申告決算書への記載と、領収書の保管を忘れずに
- 2026年4月1日以降に取得した資産は上限が40万円未満に変わっている
この記事で紹介した仕訳は一例です。ご自身の状況に合っているかどうかは、お近くの税務署もしくは税理士さんに相談してみてくださいね!


