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契約書用に収入印紙を買ったときの仕訳【個人事業主向け】

契約書に収入印紙を貼ったときの仕訳 仕訳

契約書に収入印紙を貼ってください、と言われた。コンビニや郵便局で買えるのは分かったけれど、帳簿にはどう書けばいいの?

そもそも、その契約書には本当に印紙が必要なの?紙なら貼る、電子なら貼らないと聞くけれど、境目がよく分からない。

この記事では、契約書用に収入印紙を買ったときの仕訳と、印紙が必要な契約書の見分け方、電子契約なら不要な理由を整理しました。そのまま転記できる仕訳例つきです。

本記事はアフィリエイト広告を含みます。

この記事でわかること
  • 収入印紙を買ったときの勘定科目と仕訳
  • 印紙が必要な契約書と、不要な契約書の見分け方
  • 電子契約なら印紙が不要になる理由
  • 買い置き・貼り忘れなど、見落としやすい注意点
収入印紙を買ったときの仕訳は「租税公課」で処理する

契約書に貼る収入印紙の代金は、「租税公課」という勘定科目で、経費に入れます。

収入印紙は、印紙税という税金を納めるための証票です。税金の一種なので、税金や公共の費用を入れる「租税公課」に分類します。

仕訳は、お金の払い方によって貸方が変わるだけです。現金で払ったなら「租税公課/現金」になります。

POINT

買ってすぐ使う印紙は「租税公課」です。買い置きして期末に残った分だけ、「貯蔵品」に振り替えます。具体的な仕訳は、後半の仕訳例で紹介します。

印紙が必要な契約書の見分け方|電子契約なら不要です

印紙が必要かどうかは、契約書の題名では決まりません。「業務委託契約書」でも「覚書」でも、契約書に書かれている中身で判断されます。

ライターの契約で関係しやすい3つの文書

Webライターの契約で出てきやすいのは、次の3つです。

文書の種類当てはまる契約の例印紙税額
第2号文書
(請負に関する契約書)
記事の納品など、仕事の完成に対して報酬を払う契約1万円未満は非課税
1万円以上100万円以下は200円
金額の記載がなければ200円
第1号文書
(著作権の譲渡に関する契約書)
著作権そのものを渡すことを定めた契約1万円未満は非課税
1万円以上10万円以下は200円
10万円超50万円以下は400円
第7号文書
(継続的取引の基本契約書)
期間が3か月を超える、または更新の定めがある基本契約一律4,000円

第7号文書には、営業者どうしの契約であることなどの要件があります。契約期間が3か月以内で、更新の定めがないものは対象外です。第2号と第7号の両方に当たる契約書は、金額が書かれていれば第2号、書かれていなければ第7号になります。

一方、記事を書く作業そのものを任せる「準委任契約」は、原則として印紙の対象外です。納品物の完成を約束しているかどうかが、分かれ目になります。

契約書を受け取ったときの見分け方3ステップ
1
紙の契約書を作って渡すかを確認する

電子データのやり取りだけで済む契約なら、印紙税の対象外です。

2
約束の中身が「納品物の完成」か「作業そのもの」かを見る

記事の納品に対して報酬が決まる契約は請負(第2号)です。作業を任されるだけの準委任なら、原則として対象外です。

3
著作権の譲渡や、取引の基本ルールが書かれていないかを見る

著作権の譲渡は第1号、期間が3か月を超える基本契約は第7号になる可能性があります。

著作権の譲渡と納品の両方が書かれた契約書は、どの文書に当たるかの判定が必要です。迷ったときは、署名の前に税務署か税理士さんに確認すると安心です。

電子契約なら収入印紙は不要

電子契約なら、収入印紙は不要です。

印紙税は、紙の文書を作って相手に渡したときにかかる税金です。紙の契約書を作らず、電子データだけを交わす契約は、課税文書を「作成」したことにならないと国税庁も示しています。印紙代がかからないので、貼る手間も、消印を押す手間もありません。

POINT

電子契約でも、データを紙に印刷して署名や押印をし、その紙を相手に渡す形にすると、紙の契約書として扱われる可能性があります。電子データのまま完結させることが条件です。

収入印紙の仕訳例|そのまま転記できる3パターン
ご確認ください

この記事では、一般的な仕訳パターンを例にご紹介しています。ご自身の状況に合っているかどうかは、お近くの税務署もしくは税理士さんに相談してみてくださいね!

以下は、個人事業主が200円の収入印紙を郵便局やコンビニで買い、契約書に貼る場合の例です。

仕訳例 01

収入印紙を現金で買って、すぐ契約書に貼ったときです。

借方(左側)金額貸方(右側)金額摘要(メモ欄)
租税公課200円現金200円○○社 業務委託契約書用 収入印紙200円(○/○)
仕訳例 02

事業用のお金ではなく、個人のお財布から払ったときです。貸方は「事業主借」になります。

借方(左側)金額貸方(右側)金額摘要(メモ欄)
租税公課200円事業主借200円○○社 業務委託契約書用 収入印紙200円 個人立替(○/○)
仕訳例 03

200円の収入印紙を5枚買い置きして、1枚だけ使い、4枚残したまま年末を迎えたときです。期末に残った分は、「租税公課」から「貯蔵品」に振り替えます。翌年の1月1日に、元に戻します。

タイミング借方(左側)金額貸方(右側)金額摘要(メモ欄)
購入時租税公課1,000円現金1,000円収入印紙200円×5枚(○/○)
契約書に1枚使用仕訳は不要です(購入時に経費にしているため)
期末(12/31)貯蔵品800円租税公課800円期末未使用 収入印紙200円×4枚(12/31)
翌年1/1租税公課800円貯蔵品800円前期繰越分 収入印紙200円×4枚(1/1)

毎年ほぼ同じ枚数を買って使っている場合は、期末の振り替えをしなくてよい扱いもあります。迷ったら、税務署か税理士さんに確認してみてください。

POINT

収入印紙は税金を納めるための証票なので、消費税の課税取引にはなりません。会計ソフトに入力するときは、課税の区分を選ばないように気をつけましょう。表示の名前はソフトによって違います。

記帳が後回しになりそうなら

「この印紙はどの科目だっけ?」と毎回調べるのは、地味に時間がかかります。簿記の知識がなくても、画面の質問に答えていくだけで仕訳が作られる会計ソフトなら、科目で迷う時間を減らせます。

収入印紙で見落としやすい注意点
貼り忘れ・消印忘れは過怠税の対象

印紙を貼り忘れたまま税務調査で見つかると、本来の印紙税に加えて、その2倍の過怠税がかかり、合計で3倍になります。自分から申し出た場合は、過怠税が1.1倍に軽くなります。印紙を貼っても消印がないときは、貼った印紙と同じ額が過怠税になります。

CAUTION

過怠税は、経費にできません。印紙代そのものは経費になりますが、ペナルティとして払う税金は別扱いです。貼り忘れを防ぐために、契約書を受け取ったらその場で貼って消印まで済ませましょう。

契約書を2通作るときは、それぞれに印紙が必要

契約書を2通作って、お互いが1通ずつ持つ場合は、それぞれの契約書が課税文書になります。印紙代をどちらが負担するかは、取り決め次第です。契約前に、負担する側を確認しておきましょう。相手が全額を負担してくれるなら、自分の帳簿に印紙代の仕訳は出てきません。

紙の領収書は、5万円以上で印紙が必要になることがある

契約書だけでなく、報酬の受取書(領収書)も課税文書になる場合があります。受取金額が5万円以上の紙の領収書は、印紙が必要になることがあります。電子データで渡す領収書なら、印紙は不要です。取引先から領収書を求められたときの、確認ポイントになります。

まとめ|印紙代は租税公課、電子契約なら印紙は不要
収入印紙の仕訳まとめ
  • 契約書用の収入印紙を買ったら、「租税公課/現金」で仕訳する
  • 買い置きして期末に残った分は、「貯蔵品」に振り替える
  • 印紙が必要かどうかは、題名ではなく契約書の中身で決まる
  • 著作権の譲渡や請負の契約書は、印紙が必要になる可能性がある
  • 貼り忘れは、本来の印紙税の3倍の過怠税。過怠税は経費にできない

電子契約なら収入印紙は不要で、買う手間も、仕訳の手間もかかりません。

契約書が紙で届いたときは、まず中身を確認して、印紙が必要かどうかを判断しましょう。貼ったあとは、仕訳で「租税公課」に入れるだけです。

※本記事では、執筆時点(2026年10月)での一般的な情報をまとめています。ご自身の事業の状況に合っているかどうかは、お近くの税務署もしくは税理士さんに相談してみてくださいね!
この記事では、一般的な仕訳パターンを例にご紹介しています。ご自身の状況に合っているかどうかは、お近くの税務署もしくは税理士さんに相談してみてくださいね!
参考:国税庁 タックスアンサー No.7102 請負に関する契約書/No.7104 継続的取引の基本となる契約書/No.7140 印紙税額の一覧表(その1)/質疑応答事例 無体財産権の範囲

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