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12月納品・1月入金の報酬はどう処理する?

Webライターが年をまたいで報酬を受け取ったときの仕訳(12月納品・1月入金) 仕訳

12月20日に記事を納品して、報酬の入金は翌年1月末。

確定申告の準備を始めたら「この報酬って、去年の売上?今年の売上?」「クライアントから届いた支払調書の金額と、帳簿の金額が合わない…」と悩んでいませんか?

この記事では、年をまたいで報酬を受け取ったときにどちらの年の売上にするのかと、納品時・入金時の仕訳、源泉徴収や支払調書の金額とずれる理由を整理しました。

本記事はアフィリエイト広告を含みます。

この記事でわかること
  • 12月納品・1月入金の報酬はどちらの年の売上になるか
  • 納品時の売掛金計上と、入金時の消込の仕訳例
  • 源泉徴収税額をどちらの年の申告で差し引くか
  • 支払調書の金額と帳簿がずれる理由
12月に納品した報酬は、入金が1月でも「納品した年」の売上

12月に記事を納品した報酬は、入金が翌年1月になっても、納品した年の売上として計上します。

年末の時点でお金はまだ受け取っていませんが、「報酬を受け取る権利」はもう確定しています。この「あとで受け取れるお金」を記録しておく科目が「売掛金」です。

12月の納品時に売掛金で売上を計上し、1月の入金時にその売掛金を消す、という2回の仕訳で記録します。

入金日ではなく納品日で売上を計上する理由
所得税は「収入すべき金額」で計算するから

所得税法36条では、その年の収入は「その年において収入すべき金額」と定められています。実際に受け取った金額ではなく、受け取る権利が確定した金額で計算する、という考え方です。

いつ確定したとみるかについて、国税庁の所得税基本通達36-8では、請負による収入は、物の引渡しが必要な契約なら目的物を引き渡した日、引渡しが不要な契約なら役務の提供を完了した日としています。

記事の執筆報酬なら、原稿を納品した日が売上の日付と考えるのが基本です。

年末に売掛金が残っているのは正しい状態だから

12月31日の帳簿に売掛金が残っていると、「何か間違えた?」と不安になるかもしれません。

でも、年末の売掛金は「まだ入金されていない、今年の売上」を表しているだけです。会計ソフトでは年度を更新すると売掛金の残高が翌年に繰り越され、1月の入金の仕訳でゼロになります。

年をまたぐ報酬の具体的な仕訳例

この記事では、わたしが普段使っている仕訳パターンを例にご紹介しています。ご自身の状況に合っているかどうかは、お近くの税務署もしくは税理士さんに相談してみてくださいね!

納品したとき(12月)の仕訳
仕訳例 01

12月20日、A社に記事5本を納品(報酬50,000円・源泉徴収あり・入金は翌年1月31日)

借方金額貸方金額摘要
売掛金50,000円売上高50,000円A社 記事5本執筆料 12月納品分(1/31入金予定)

売上高は、源泉徴収される前の報酬額で計上します。摘要に入金予定日を書いておくと、年明けに入金を確認するときの目印になります。

入金されたとき(1月)の仕訳
仕訳例 02

翌年1月31日、源泉徴収後の44,895円が事業用口座に入金

借方金額貸方金額摘要
普通預金44,895円売掛金50,000円A社 入金 12月納品分
事業主貸5,105円A社 源泉所得税 12月納品分

源泉徴収税額は、50,000円×10.21%=5,105円です。

入金時は新しく売上を立てず、12月に計上した売掛金を消すだけです。このように、残っている売掛金を入金に合わせて消していく作業を「消込(けしこみ)」といいます。

仕訳例 03

翌年1月31日、源泉徴収に加えて振込手数料440円(例)が差し引かれ、44,455円が入金

借方金額貸方金額摘要
普通預金44,455円売掛金50,000円A社 入金 12月納品分
事業主貸5,105円A社 源泉所得税 12月納品分
支払手数料440円A社 振込手数料(先方差引)

入金額が予定より少ないときも、売掛金は50,000円をまるごと消し、差額を源泉徴収税額と振込手数料に分けて記録します。振込手数料は入金時に発生した費用なので、1月の経費になります。

年末年始は、未入金の売掛金がどれだけ残っているかの確認が欠かせません。簿記の知識がなくても、質問に答えるだけで仕訳ができあがるのがfreee会計です。

源泉徴収・支払調書の金額と帳簿がずれる理由
源泉徴収税額は「売上を計上した年」の申告で差し引く

仕訳例02では、源泉所得税の仕訳が1月31日の日付になっています。源泉徴収は、クライアントが報酬を支払うときに差し引くものだからです。

ただし、確定申告では帳簿の日付とは関係なく、12月納品分の源泉徴収税額は、売上を計上した年の申告で差し引きます。

所得税法120条では、その年の所得の計算の基礎になった収入について「源泉徴収をされた又はされるべき」所得税額を差し引けると定められています。12月納品分の売上をその年の所得に含めるなら、その報酬にかかる源泉徴収税額も同じ年の申告で差し引く、という考え方です。

支払調書が入金ベースで作られていることがある

国税庁の記載要領では、支払調書の支払金額は「その年中に支払の確定したもの」を書き、作成日時点で未払いの金額は内書き(上段に別記)するルールになっています。

ところが、クライアントによっては実際に支払った金額だけで支払調書を作っていることがあります。その場合、12月納品・1月入金の報酬は翌年分の支払調書に載り、帳簿とずれてしまいます。

12月納品・1月入金の報酬50,000円どの年に入るか
自分の帳簿・確定申告納品した年
支払調書(記載要領どおり)納品した年(未払分として内書き)
支払調書(入金ベースで作成)入金した翌年

そもそも支払調書は、クライアントが税務署に提出するための書類で、受け取る側への交付は法律上の義務ではありません。届かなくても、ずれていても、自分の帳簿と請求書・入金記録をもとに申告すれば大丈夫です。

年をまたぐ報酬の仕訳で見落としやすい注意点
! 見落としやすいポイント
  • 1月の入金を「売上高」で入力して二重計上しない
    会計ソフトの口座連携で入金明細を取り込むと、勘定科目に「売上高」が提案されることがあります。12月に売上を計上済みの報酬は、入金時の貸方を必ず「売掛金」に変更しましょう。
  • 検収のある契約は、契約書の条件を確認する
    「クライアントの検収完了で納品とする」といった契約では、検収が終わった日を基準にする考え方もあります。どの日を基準にするか決めたら、毎年同じ基準で記帳しましょう。
  • 12月分の経費も同じ考え方で計上する
    12月に使ったサービスの料金を1月に支払う場合も、12月の経費として「未払金」で計上します。売上だけ発生主義、経費だけ入金ベース、とならないよう注意が必要です。
まとめ
年をまたぐ報酬の仕訳まとめ

12月に納品した報酬は、入金が翌年1月でも、納品した年の売上として売掛金で計上します。

  • 12月の納品時:売掛金/売上高(源泉徴収前の報酬額)
  • 1月の入金時:普通預金・事業主貸(源泉所得税)/売掛金で消込
  • 源泉徴収税額は、売上を計上した年の申告で差し引く
  • 支払調書とずれていても、自分の帳簿と請求書をもとに申告する
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