「血糖値が高めと言われたけど、自覚症状がないし、しばらく様子を見ようかな」
そう思って受診を後回しにしてしまう方は、少なくありません。
でも実は、糖尿病は自覚症状がないまま静かに進行し、気づいたときには深刻な合併症につながっていることがあります。
この記事では、元看護師のWebライターが、糖尿病の種類・症状・放置したときのリスク・治療法をわかりやすく解説します。
ご自身や家族の健康が気になる方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
- 糖尿病とはどんな病気か
- 1型・2型・妊娠糖尿病の違い
- 放置すると起こりうる三大合併症
- 食事・運動・薬物療法の基本
糖尿病は初期には自覚症状がほとんどありませんが、放置すると失明・腎不全・神経障害など深刻な合併症を引き起こす可能性があります。
血糖値の異常を指摘されたら、早めに受診して適切な管理を始めることが、健康を守る一番の近道です。
糖尿病とは、血糖値が慢性的に高くなる病気です。
血糖値は、膵臓(すいぞう)のβ細胞から分泌されるインスリンによってコントロールされています。
インスリンのはたらきが弱まったり、分泌量が減ったりすると、血液中の糖がうまく処理されず、高血糖状態が続くようになります。
この状態が長引くと、血管や神経が少しずつ傷つき、心血管疾患・神経障害・腎不全などの合併症を引き起こすリスクが高まります。
早期に発見して適切に管理することが、とても重要な病気です。
ひとことで「糖尿病」と言っても、原因や特徴はタイプによって異なります。
主に3つに分類されます。
膵臓のβ細胞が自己免疫反応によって破壊され、インスリンがほとんど、またはまったく分泌できなくなる病気です。
小児期や青年期に発症することが多いですが、成人でも起こることがあります。
遺伝的要因やウイルス感染などが関与していると考えられていますが、具体的な原因はまだ不明な部分も多いです。
現時点では根治する方法がなく、生涯にわたってインスリン療法(注射やインスリンポンプ)を続ける必要があります。
インスリンの分泌不足や、体の細胞がインスリンに反応しにくくなる「インスリン抵抗性」によって、血糖値が慢性的に高くなる病気です。
糖尿病全体の90%以上を占める最も一般的なタイプで、肥満・不健康な食事・運動不足・ストレスなど生活習慣が大きく影響します。
食事療法・運動療法・薬物療法など、一人ひとりの状態に合わせた治療が行われます。
妊娠中に初めて発見される高血糖の状態で、妊娠前は糖尿病でなかった女性に起こるものです。
妊娠中期から後期(24〜28週)に胎盤から分泌されるホルモンがインスリンの働きを妨げ、血糖値が上昇することが原因です。
母体と赤ちゃんの両方に影響を与える可能性があるため、早期の診断と適切な管理が重要です。
糖尿病の症状は、初期のうちは軽く、見逃しやすいものが多いです。
以下のような症状が続く場合は、早めに受診することをおすすめします。
| 症状 | なぜ起こるか |
|---|---|
| 多尿・頻尿 | 体が余分な糖を尿として排出しようとするため、尿量・回数が増える |
| 喉の渇き | 多尿による脱水で、常に水分を欲する状態になる |
| 倦怠感・疲れやすさ | 細胞が糖をエネルギーとして使えず、体全体にエネルギーが行き渡らなくなる |
| 体重減少 | エネルギー不足を補うために体が脂肪・筋肉を分解するため |
糖尿病の怖いところは、症状が軽いうちから血管や神経が少しずつ傷んでいくことです。
放置すると「三大合併症」と呼ばれる深刻な病気につながることがあります。
高血糖によって網膜の血管が傷み、出血や液体の漏れが起きる病気です。
進行すると視力低下・視界の歪み・暗点などが現れ、最終的には失明に至ることもあります。
見え方に少しでも異常を感じたら、早めに眼科を受診してください。
糖尿病によって腎臓の血管が傷み、フィルター機能が低下する病気です。
初期は自覚症状がほとんどなく、尿中のたんぱく質(尿蛋白)が増えることで発見されます。
進行すると高血圧・むくみ・貧血があらわれ、最終的には腎不全に至ることもあります。
糖尿病によって末梢神経(手足の神経)が傷み、感覚や運動機能が障害される病気です。
手足のしびれ・痛み・感覚が鈍くなるなどの症状があらわれます。
重症になると、足のけがや潰瘍に気づかないまま感染症を起こすケースもあるため、早期発見が重要です。
糖尿病の治療の目的は、血糖値を適切に管理して合併症を防ぐことです。
食事療法・運動療法・薬物療法を組み合わせながら、一人ひとりの状態に合わせた方針で進めていきます。
食事の内容と量を管理することで、血糖値の安定を図ります。
主なポイントはこちらです。
- 炭水化物・たんぱく質・脂質をバランスよく摂り、偏りをなくす
- 野菜・全粒穀物・豆類など食物繊維が豊富な食品を積極的に摂る(血糖値の急上昇を防ぐ)
- GI値の低い食品(玄米・全粒パン・豆類など)を選ぶ
- 一度に大量に食べず、食事を複数回に分けて摂る
- 塩分・飽和脂肪を控え、水分は糖分のない水やお茶で補給する
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適度な運動は血糖値を下げるだけでなく、体重管理や心血管系の健康にも役立ちます。
- 有酸素運動(ウォーキング・水泳・自転車など):週150分程度が目安
- レジスタンス運動(筋力トレーニングなど):週2回程度。筋肉量が増えるとインスリン感受性が改善される
- ストレッチ:柔軟性を高め、けがの予防にもなる
食事や運動だけでは血糖値のコントロールが難しい場合、薬物療法が加わります。
糖尿病のタイプや状態に応じて、以下のような薬が使われます。
| 種類 | 主な働き | 例 |
|---|---|---|
| ビグアナイド系 | 肝臓での糖産生を抑え、インスリン感受性を高める | メトホルミン |
| スルホニルウレア系 | 膵臓からのインスリン分泌を促進する | グリメピリドなど |
| DPP-4阻害剤 | インスリン分泌を促し、グルカゴンを抑える | シタグリプチンなど |
| SGLT2阻害剤 | 腎臓での糖再吸収を抑え、尿に排泄させる | ダパグリフロジンなど |
| GLP-1受容体作動薬 | インスリン分泌促進+食欲抑制 | リラグルチドなど |
| インスリン療法 | 不足しているインスリンを直接補う(注射・ポンプ) | 1型・進行した2型に適応 |
どの薬を使うかは、医師が患者さんの状態を見ながら判断します。自己判断で服薬をやめたり量を変えたりせず、必ず医師の指示に従いましょう。
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- 糖尿病は高血糖が続くことで血管・神経・腎臓などを少しずつ傷める病気
- 1型・2型・妊娠糖尿病があり、原因や治療法が異なる
- 初期症状は多尿・喉の渇き・倦怠感・体重減少など。見逃しやすいので注意
- 放置すると網膜症(失明)・腎症(腎不全)・神経障害の三大合併症につながる
- 治療は食事療法・運動療法・薬物療法の組み合わせが基本
- 血糖値の異常を指摘されたら、早めに受診して適切な管理を始めることが大切
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