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脳梗塞の前兆に注意!見逃しがちな初期サインと受診の目安

健康コラム

「脳梗塞は突然起こる病気」と思われがちですが、実は発症前に、前ぶれのような体の異変があらわれることがあります。

手足のしびれや言葉のもつれ、視界の違和感など、一見すると些細な変化でも、実は脳からの重大なSOSサインである可能性が。

この記事では、脳梗塞の前兆としてみられる主な症状や、受診の目安、脳梗塞の予防法について解説します。

脳梗塞とは?押さえておきたい基礎知識

脳梗塞(のうこうそく)とは、脳の血管が詰まって血流が止まり、脳細胞に酸素や栄養が行き届かなくなる病気です。

血流が途絶えると、わずかな時間でも神経細胞がダメージを受け、意識障害まひなどの症状があらわれます。

原因としては、血栓(けっせん:血のかたまり)や動脈硬化(どうみゃくこうか)などがあります。

どのタイプも突然発症しやすく、進行が早い点が特徴です。

「いきなり倒れる病気」という印象を持たれがちですが、実はその前に軽い異変がみられることも少なくありません。

こうしたサインに早く気づくためには、脳梗塞の前兆について知っておく必要があります。

脳梗塞の「前兆」とは?初期症状との違いを解説

脳梗塞には、突然起こるケースもあれば、その前に一時的な異変がみられることもあります。

ここでは、似ているようで異なる「前兆」と「初期症状」の違いを整理しておきましょう。

脳梗塞の前兆:一過性脳虚血発作(TIA)

「脳梗塞の前兆」として知られているのが、一過性脳虚血発作(TIA)です。

脳への血流が一時的に低下し、片側の手足のしびれ言葉の出にくさといった症状があらわれるものの、数分から十数分で自然におさまるのが特徴です。

たとえば、急に片側の手足に力が入らなくなったがすぐに回復したり、会話中に言葉が出づらくなったのに、しばらくすると普通に話せるようになったり――こうした一時的な異変があらわれます。

時間が経つと症状が消えるため、軽く見られがちですが、これが「脳梗塞の始まりのサイン」であることも少なくありません。

脳梗塞の初期症状

一方で「初期症状」とは、脳梗塞がすでに発症している状態を指します。
「前兆」との大きな違いは、症状が一時的なものではなく、自然に回復しにくいことです。

片側の手足が動かない、ろれつが回らない、意識がもうろうとするなどの異変がみられ、自然に症状が回復するケースはほとんどありません。

これは、脳の神経細胞がすでに損傷を受けているサインであり、時間の経過とともに悪化するおそれがあります。

脳梗塞の前兆としてあらわれる主な症状一覧

脳梗塞の前兆として、特徴的な症状がいくつかあります。

いざという時にすばやく気づけるよう、代表的なサインを順番に見ていきましょう。

片側の手足がしびれる・力が入らない

突然「片側の手足がしびれる」「体の片側だけ力が入らない」といった症状があらわれた場合、脳梗塞の前兆である可能性があります。

脳への血流が一時的に低下し、体に正しい指令が伝わらなくなることで起こる症状です。

数分〜数十分で自然におさまることもあります。

片目の視界が暗い・見えにくい

「なんだか片目だけ見えにくい」そんな違和感も、実は脳梗塞の前触れであることがあります。

これは、目の奥にある網膜へ血流が届きにくくなり、視覚情報がうまく処理されなくなることで起こる症状です。

片目だけカーテンがかかったように暗くなる」「視界の一部がぼやけて見えづらい」と感じることもあります。

言葉が出ない・ろれつが回らない

脳の言語をつかさどる部分に一時的な血流障害が起きると、言葉が出にくくなったり、意味の通らない発言になることがあります

名前が出てこない」「急に会話が成立しなくなった」などの変化は、ほんの数分でおさまることもあるため見逃されがちです。

顔の片側が下がる・歪む

顔の片側だけが歪んでいる、片側の口元が下がったように見える場合、脳梗塞の前兆である可能性があります。

これは、顔の筋肉を動かす神経がうまくはたらかなくなることで起こる症状です。

笑っても片方の口角が上がらない」「鏡を見たら顔の左右差が目立った」といった異変がみられた場合は注意が必要です。

めまいがする・ふらついてバランスがとれない

急にめまいがしたり、ふらついたりする場合も、脳梗塞の前兆である可能性があります。

これは、平衡感覚をつかさどる脳の一部に一時的な血流障害が起こることで生じる症状です。

まっすぐ歩けない」「体が傾く感じがする」といった異変が突然あらわれ、しばらくすると自然におさまることもあります。

反応が鈍い・ぼんやりして会話がかみ合わない

突然反応が鈍くなる、話しかけても会話がかみ合わないといった変化は、脳に何らかの異常が起きているサインです。

脳の血流が低下すると、判断力や集中力が落ち、ぼんやりしているように見えることがあります

話しているのに反応が薄い」「受け答えがおかしい」など、普段と違う様子がみられたら、早急に医療機関を受診しましょう。

脳梗塞の前兆かも?受診すべき症状とタイミング

「すぐにおさまったから大丈夫」と思ってしまいがちですが、一見たいしたことのない症状が、実は脳梗塞の前兆だったというケースもあります

放っておくと本格的な脳梗塞を引き起こすおそれがあるため、自己判断での放置は危険です。

「片側の手足がしびれる」「言葉がうまく出ない」「視界が急におかしくなった」など、いつもと違う感覚があれば、ためらわず医療機関を受診しましょう

脳梗塞を防ぐには?日常生活でできる予防法

脳梗塞は、日ごろの生活習慣を見直すことで予防につなげることができます。

特に高血圧・糖尿病・脂質異常症などの生活習慣病を患っている方は、日常的な対策がとても大切です。

<<脳梗塞の発症リスクを下げるポイント>>
・塩分を控えめにして、血圧の上昇を防ぐ
・野菜や魚を中心に、栄養バランスのとれた食事を心がける
・軽い運動を習慣化する
・たばこは控え、飲酒もほどほどにする
・質の良い睡眠をたっぷりとる
・ストレスをためこまないようにする
・年に1回は健康診断を受ける

日頃からの心がけが、脳梗塞の発症リスクを減らすことにつながります。

まずは無理のない範囲でできることから、少しずつ始めてみましょう。

まとめ|脳梗塞の前兆があらわれたらすぐに行動を

脳梗塞は「突然起こる病気」と思われがちですが、実はその前に「前兆」ともいえる一時的な異変があらわれることがあります。

手足のしびれ、ろれつが回らない、片目が見えにくいといった症状は、すぐにおさまったとしても注意が必要です。

「なんだかおかしい」と感じたら、ためらわず医療機関を受診しましょう

早めの対応が、重い後遺症や命にかかわるリスクを防ぐことにつながります。

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