【個人事業主向け】勉強用の本を購入したときの仕訳

フリーランス

個人事業主として、スキルアップや知識の習得に本を活用する場面もありますよね。

「これって経費にしても大丈夫?」「どの勘定科目で仕訳すればいいの?」と迷うこともあるかと思います。

この記事では、勉強用の本を購入したときの仕訳の方法や、目的に応じた勘定科目の使い分けについて、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。

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本の購入は経費になる?

勉強のために購入した本は、仕事に必要な内容であれば経費として計上できます。

スキルアップや知識の習得など、事業に役立てる目的であれば「必要経費」として認められるからです。

Webライターであれば、ライティングやSEO、確定申告に関する本、取材のコツが書かれた本などがこれにあたります。

ただし、小説や趣味の雑誌など、仕事と関係のないものは経費にできないので注意してくださいね。

この本は仕事に役立つかどうか?」をひとつの目安にすると、判断しやすくなりますよ。

本を購入したときに仕訳に使える勘定科目は?

勉強用の本を経費にするときは、内容や目的に合わせて勘定科目(かんじょうかもく)を選ぶことが大切です。

ここでは代表的な科目をわかりやすく紹介しますね。

新聞図書費

勉強用の本を経費として処理する際に、もっともよく使われるのが「新聞図書費(しんぶんとしょひ)」です。

これは、事業に必要な情報や知識を得るために購入した、書籍や雑誌などの費用を記帳するための勘定科目です。

Webライターの場合、SEOやライティング技術に関する専門書を買った場合は、新聞図書費で仕訳してOK。

業界情報や時事ネタを得るための新聞・業界誌などもここに含まれます。

研修費

スキルアップや資格取得のために本を買った場合は、「研修費(けんしゅうひ)」で仕訳します。

この勘定科目は、勉強や研修にかかる費用を処理するためのものです。

Webライターの場合、「簿記のテキスト」や「フリーランス向けの税務講座テキスト」など、ライティング以外のスキルを学ぶための本(ただし、事業に関係する内容)が該当します。

「新聞図書費」と迷ったときは、その本が“学習目的”か、“情報収集用”かで分けて考えると判断しやすくなりますよ。

消耗品費

購入した本の内容や使い方によっては、「消耗品費(しょうもうひんひ)」で仕訳することもあります。

この勘定科目は、10万円未満の物品短期間で使い切るものなどに使われるのが一般的です。

たとえば、参考程度に読むだけの薄い冊子や、実務で一時的に使う資料集などが当てはまります。

継続的な学習や情報収集というより、「その場かぎりの道具」に近い本であれば、消耗品費を使って処理しましょう。

雑費

どの勘定科目にも当てはまりにくい場合は、「雑費(ざっぴ)」として処理できます。

この科目は、他のどれにも分類しにくいけれど、事業に必要な支出に使える“最後の手段”のような位置づけです。

業務に関係しているけれど「新聞図書費」や「研修費」ではしっくりこない書籍や、判断が難しいグレーな内容の本などが該当します。

ただし、なんでも雑費にすると不自然に見えてしまうので、あくまで“迷ったときの予備枠”として使うのが安心です。

【実例】勉強用の書籍を現金で購入したときの仕訳

勉強用の本を現金で購入した場合、その代金は業務に必要な経費として処理できます。

例)ライティングの基礎を学ぶために2,500円の本を現金で購入した

借方(左側)金額貸方(右側)金額摘要(メモ欄)
新聞図書費2,500現金2,500勉強用に書籍を購入

領収書やレシートはしっかり保管して、あとから見返せるようにしておきましょう。

【実例】勉強用の書籍をクレジットカードで購入したときの仕訳

クレジットカードで本を買った場合も、業務に必要な内容であれば経費にできます。

ここでは、カードの種類ごとに仕訳方法をご紹介していきます。

事業用クレジットカードを使った場合

事業用カードを使えば、支出の管理もしやすくなるのでおすすめです。

例)ライティング関連の書籍(2,500円)を、事業用クレジットカードで購入した

< 購入日 >

借方(左側)金額貸方(右側)金額摘要(メモ欄)
新聞図書費2,500未払金2,500勉強用の書籍をクレカで購入
この「未払金」という勘定科目は、クレジットカードで後払いする際に使います。

< クレジットカードの引き落とし日 >

借方(左側)金額貸方(右側)金額摘要(メモ欄)
未払金2,500普通預金2,500書籍代(クレカ払い分)の引き落とし

実際の引き落とし日には、未払金預金を使って処理すればOK。

事業用カードを活用することで、プライベートとの線引きもしやすくなりますよ。

プライベート用クレジットカードを使った場合

個人用のクレジットカードで勉強用の本を購入した場合でも、業務に必要な内容であれば経費として計上できます。

ただし、プライベートと混在しているため、帳簿のつけ方にはひと工夫が必要です。

例)ライティング関連の書籍(2,500円)を、プライベート用のクレジットカードで購入した

< 購入日 >

借方(左側)金額貸方(右側)金額摘要(メモ欄)
新聞図書費2,500事業主借2,500勉強用の書籍をクレカで購入
この「事業主借(じぎょうぬしかり)」は、個人の資金を事業に充てたときに使う勘定科目です。レシートや明細にしっかりメモを残しておくと、あとで見返すときに便利ですよ。

電子書籍や定期購読も経費になる?

紙の本と同じように、電子書籍や有料の定期購読も、業務に必要な内容であれば経費として処理できます。

情報収集や学習がオンライン中心になっている今、こうしたデジタル媒体の支出も増えていますよね。

たとえば、Webライターがマーケティングの知識を得るために電子書籍を購入したり、業界ニュースを読むために有料メルマガを購読している場合などが該当します。

形式に関係なく、仕事に役立つ内容であれば経費にできます。

正しく仕訳・記帳していきましょう。

まとめ|業務に必要な本なら経費でOK!

勉強用の書籍は、内容が仕事に関連していれば経費として計上できます。

業務に役立つ情報やスキル習得のための出費であれば、堂々と記帳して問題ありません。

たとえば、ライティングやSEOの専門書、税務知識の本などは「新聞図書費」や「研修費」で処理できます。

電子書籍や定期購読も、紙の本と同じように取り扱えばOKです。

判断に迷ったときは、「この本は仕事のためか?」と自分に問いかけてみましょう。

領収書やレシートはしっかり保管し、帳簿にはタイトルも併せて記録しておけば、いざというときにも安心ですよ。

この記事内では、わたしが普段使っている仕訳パターンを例にご紹介しています。ご自身の状況に合っているか不安な場合は、お近くの税務署もしくは税理士さんに相談してみてくださいね!
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