脳内出血の前兆とは?初期症状や発症しやすい人の特徴も紹介

暮らしと健康

2025年5月29日。

ソングライターのtake4さんが、2024年4月26日に脳内出血で亡くなっていたことが報じられました。

享年41歳という若さでした。

命にかかわることもある脳内出血。実は、“前兆”があることをご存知でしょうか?

本記事では、見逃しやすい初期症状やなりやすい人の特徴、そして予防のためにできる生活習慣について、わかりやすく紹介していきます。

脳内出血とは?脳出血との違い

脳内出血とは、脳の血管が破れて脳内に出血が広がる病気です。

一般的には「脳出血」とも呼ばれ、医学的にはほぼ同じ意味で使われています。

ただし、「脳卒中」という大きな分類の中には、脳出血のほかに脳梗塞やくも膜下出血も含まれます。

脳内出血は、頭痛や手足のしびれなどの症状が急に起こるのが特徴です。

高血圧や動脈硬化どうみゃくこうかが原因となることが多く、放置すると命にかかわることもあります。

脳内出血の前兆とは?初期に見られる主な症状

脳内出血は突然発症することが多いものの、前兆としてみられる症状がいくつかあります。

こうしたサインに気付くことで、早めの受診や対処が可能になります。

具体的には、以下のような症状に注意が必要です。

  • 突然の激しい頭痛(経験したことのないレベルの痛み)
  • 片側の手足のしびれや脱力感
  • 言葉が出にくい
  • ろれつが回らない
  • めまい・ふらつき
  • 視界がぼやける・二重に見える
  • 意識がぼんやりして反応が鈍くなる
  • 吐き気・嘔吐

これらの症状が突然あらわれた場合は、脳内出血のサインかもしれません。

早期発見が命を守る第一歩になります。

脳内出血が起きやすい人の特徴とリスク要因

誰にでも起こりうる脳内出血ですが、特に注意が必要な人もいます。

ここでは、発症リスクを高める要因をみていきましょう。

高血圧の治療をしていない、またはコントロール不良の人

血圧の管理ができていない状態は、脳内出血の大きなリスクになります。

血管に過度な圧力がかかり続けることで、血管壁がもろくなり、破れやすくなるためです。

高血圧を放置もしくは治療を自己中断している、薬を服用しても数値が安定しない方は特に注意が必要です。

また、朝の血圧が急激に上がる「早朝高血圧」や、ストレスによる変動も見逃せません。

過度な飲酒を続けている人

長年にわたってお酒を多量に飲み続けている人は、脳内出血のリスクが高まります。

アルコールは血圧を上昇させやすく、さらに血管の壁を弱くする作用があり、出血を引き起こしやすい状態になるためです。

二日酔いを繰り返している人や、休日だけ飲酒量が増える人も注意が必要です。

知らないうちに血管に負担がかかっているかもしてません。

喫煙習慣がある人

たばこを吸う習慣がある人は、脳内出血のリスクが高まります。

ニコチンなどの成分が脳の血管を傷つけ、破れやすくするためです。

長年喫煙している人や、1日あたりの喫煙本数の多い人は特に注意が必要です。

糖尿病などの生活習慣病を抱えている人

糖尿病などの生活習慣病がある人は、脳内出血を起こしやすい傾向があります。

例えば、血糖値が高い状態が続くと動脈硬化が進み、脳の細い血管が傷つきやすくなります。

加齢(特に60歳以上)

年齢を重ねるにつれ、脳内出血のリスクは高まります

特に、60歳を過ぎると血圧の変動にも敏感になり、出血の危険が高まります。

加齢によって血管が硬く、もろくなっているため、日ごろの健康管理と定期的な検査が大切です。

家族に脳卒中の既往がある人

家族に脳卒中の経験がある人は、自身も脳内出血を起こしやすい傾向にあります。

体質や生活習慣が似ていることが多く、同じようなリスクを抱えている可能性があるためです。

親や兄弟に発症歴がある場合は定期的に検査を受け、生活習慣を見直してみましょう。

脳内出血の予防法|生活習慣の改善ポイント

脳内出血は、生活習慣を見直すことでリスクを減らせます。

血管の負担を減らし、血圧を安定させることが予防のカギです。

以下のようなポイントを意識して、日々の習慣を整えていきましょう。

  • 減塩を意識したバランスの良い食事
  • ウォーキングなどの適度な運動習慣
  • 質の良い睡眠とストレスケア
  • 禁煙の継続と飲酒量のコントロール
  • 定期的な健康診断の受診

どれも特別なことではありませんが、日々の小さな積み重ねが、健康を守るポイントです。

無理のない範囲でできることから、少しずつ取り入れていきましょう。

まとめ

脳内出血の前兆となる症状やリスク要因を知っておくことで、早期発見や予防につなげることができます。

高血圧や喫煙、飲酒など、生活習慣が関係していることが多いため、日々の暮らしを見直すことが大切です。

「いつもと違う」と感じる症状があれば、自己判断せずに早めに医療機関を受診しましょう。

生活習慣を少しずつ整えることで、脳の健康を守り、将来への不安を減らすことができます。

気付いた今日から、できることを始めてみてください。

参考文献

脳内出血 | 脳神経外科 京都大学医学部附属病院
脳出血とは? | 筑波大学附属病院 茨城県脳卒中・心臓病等総合支援センター
脳出血 | 診療科・部門 | 名古屋市立大学医学部附属東部医療センター
名古屋市立大学医学部附属東部医療センターは、愛知県名古屋市千種区にある市立の総合病院です。安全かつ高度な医療を提供し、市民のいのちと健康を守るとともに優れた医療人を育成します。
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