お子さんが手足口病から回復したと思った矢先、爪が浮いたり、白くなってはがれ落ちたりする様子に驚いたことはありませんか?
実はこれは、手足口病の後に見られる比較的よくある症状のひとつです。
突然の変化に不安を感じる保護者の方も多いですが、ほとんどの場合は心配のいらない自然な経過です。
本記事では、手足口病後に爪がはがれる理由や時期、家庭でできるケアの方法、受診の目安までをわかりやすく解説します。
手足口病とは?
手足口病とは、5歳以下の子どもに多くみられるウイルス性の感染症です。
口の中や手のひら、足の裏などに小さな水ぶくれや発疹ができるのが特徴で、夏場に流行する傾向があります。
原因となるのは、コクサッキーウイルスやエンテロウイルスなど複数の種類のウイルスで、感染経路は飛沫感染や接触感染が中心です。
おもちゃを介したウイルスへの接触や、くしゃみ・咳によってうつることがあります。
一般的には数日で自然に治癒しますが、ウイルスの型によっては爪や皮膚のトラブルを引き起こすケースもあります。
こうした背景を理解することで、手足口病の後に起こる爪の異変にも落ち着いて対応できるようになります。
手足口病の後に爪がはがれる理由
手足口病の後に爪がはがれるのは、ウイルスの影響で爪の根元が一時的にダメージを受けるためです。
とくにコクサッキーウイルスA6型に感染した場合、回復後しばらくしてから爪の異常がみられることがあります。
具体的には、爪を作り出す部分(爪母)のはたらきが一時的に弱まり、爪の成長が止まってしまうことが原因と考えられています。
その結果、爪が浮いたり割れたりしながら、やがて自然と剥がれ落ちるのです。
このような症状は病気の回復期に起こるため、保護者の方は驚いてしてしまうこともあるかと思いますが、ほとんどの場合は心配いりません。
新しい爪は時間とともに、再び健康に生え変わっていきます。
爪がはがれる時期
手足口病の発症からおよそ1〜2週間後、あるいは3〜6週間経ってから、爪がはがれはじめるケースが多くみられます。
これは、病気による発熱やウイルスの影響が爪の成長を一時的に止めてしまい、その後に爪の異常が表面化するためです。
具体的には、元気になったと思っていた頃に手や足の指の爪が浮いてきたり、白く変色してポロッと取れてしまったりすることがあります。
見た目の変化に驚くかもしれませんが、こうした爪の剥がれは一過性のものであり、ほとんどの場合は自然に回復していきます。
親としては焦らずに見守り、必要に応じてケアをしてあげることが大切です。
爪がはがれる前にみられる兆候
爪がはがれる前には、いくつかの変化がみられることがあります。
早めに気付くことで、必要なケアや対応がしやすくなるでしょう。
ここでは、代表的な兆候を3つご紹介します。
爪が不自然に浮いて白くなる
手足口病の後、爪が白く濁り、浮いて見えることがあります。
これは爪と皮膚の間にすき間ができるためで、ウイルスによる一時的なダメージが関係しています。
とくに爪先から白く変色し、押すと浮いているような感覚があれば、はがれる前触れの可能性が高いです。
驚かずに、清潔を保ちながら経過を見守りましょう。
爪が横に割れる
手足口病の後、爪が横方向に割れることがあります。
これは、ウイルスによって爪の成長が一時的に止まった結果、爪がもろくなりやすいためです。
例えば、爪の真ん中に横筋が入り、そこからパキッと割れるようなケースがみられます。
こうした症状は爪がはがれる前触れのひとつといえるため、無理に触らず清潔に保ち、様子を見守りましょう。
二枚爪になる
手足口病の後、爪が二枚爪のようにめくれることがあります。
これは、ウイルスの影響で爪の成長が一時的に乱れ、表面が弱くなるためです。
例えば、爪の先端が薄くはがれてきたり、重なって見えるような状態になることがあります。
二枚爪が見られたときは無理にはがさず、清潔を保ちつつ自然な回復を待ちましょう。
爪がはがれた際のケアの方法
爪がはがれてしまっても、正しいケアを行えば安心です。
感染やトラブルを防ぎ、健康な爪を育てるために、自宅でできる対応をご紹介します。
無理にはがさない
はがれかけた爪を自分ではがすのは避けましょう。
爪の下の皮膚(爪床)はデリケートで、無理に剥がすと傷つき、痛みや出血、感染の原因になります。
例えば、見た目が気になって爪を引っ張ってしまうと、新しく生えてくる爪の成長にも悪影響を及ぼすことがあります。
自然に取れるまでやさしく見守ることが大切です。
爪を清潔に保つ
爪がはがれた後は、傷つきやすくなった爪の周囲を清潔に保つことが大切です。
汚れや雑菌が入り込むと炎症や感染の原因になるため、毎日ぬるま湯と石けんで優しく洗いましょう。
タオルで水分をしっかり拭き取り、乾燥させることも忘れずに。
衛生的な環境を整えることで、新しい爪の健康な成長をサポートできます。
爪を保護する
爪がはがれた部分は刺激に弱く、外部からの摩擦や細菌によるトラブルが起こりやすい状態です。
傷口のようにデリケートな状態なので、必要に応じて絆創膏やガーゼでやさしく保護しましょう。
靴下や靴によるこすれから守るためにも、爪を覆っておくことで安心感が増します。
絆創膏やガーゼは毎日新しいものに変え、トラブルを予防しましょう。
痛みや腫れ、赤みが見られる場合は冷やす
爪のまわりに痛みや赤み、腫れが出たときは、冷やすことで炎症をやわらげることができます。
血流が一時的に落ち着くことで、腫れや不快感の軽減につながります。
清潔なタオルで包んだ保冷剤や、冷たい水で軽く冷やすのが効果的です。
冷やしすぎないように様子をみながら行い、症状が強い場合は早めに受診を検討しましょう。
生活習慣を整えて爪の成長を促す
爪の健康な再生には、日々の生活習慣が大きく関わっています。
睡眠不足や偏った食事が続くと、爪の成長が遅れたり、もろくなったりすることがあります。
ビタミンB群や亜鉛などを含む食材を意識して取り入れ、しっかり眠ることが回復への近道です。
体の内側から整えることで、爪の成長をサポートしましょう。
新しい爪が正常に生えてきているか、定期的に確認を
爪がはがれた後は、新しい爪の成長具合をこまめに観察することが大切です。
成長の過程で異常に気付けば、早めの対処ができます。
爪の色が黒ずんでいたり、表面がデコボコしている場合は注意が必要です。
順調に伸びているかを定期的にチェックし、気になる変化があれば医療機関に相談しましょう。
注意が必要な症状|医療機関を受診する目安は?
爪周囲の赤みや腫れ、痛みが強い場合
爪のまわりに強い赤みや腫れ、ズキズキとした痛みがある場合は注意が必要です。
細菌による感染や炎症が起きている可能性があるため、放置せず早めの対応が大切になります。
例えば、爪の根元が熱を持っていたり、押すと強く痛むといった症状が続く場合は、小児科や皮膚科などの医療機関を受診しましょう。
早期の治療が安心につながります。
新しい爪が生えてこない
爪がはがれた後、しばらく経っても新しい爪が伸びてこない場合は注意が必要です。
通常は数週間から数ヵ月で再生が始まりますが、爪母の働きが弱まっていると成長が止まることがあります。
1ヵ月以上たっても爪の根元に変化が見られないときは、皮膚科での診察をおすすめします。
新しい爪の色や形に異常がみられる場合
新しく生えてきた爪の色が黒ずんでいたり、表面が凸凹している場合は異常のサインかもしれません。
ウイルスの影響や爪母のダメージが残っていると、爪の形成に影響が出ることがあります。
線が入っていたり、丸く変形している場合は注意が必要です。
見た目に気になる変化があれば、早めに皮膚科で相談しましょう。
手足口病は子どもだけじゃない!大人も感染予防を
手足口病は子どもに多い病気ですが、大人も感染する可能性があります。
免疫が弱っていると、発熱や喉の痛み、発疹が重症化することもあるため注意が必要です。
家庭内で子どもが感染した場合、看病している親がうつるケースも少なくありません。
タオルや食器の共有を避け、手洗いやうがいを徹底することが予防につながります。
マスクの着用やおもちゃの消毒も効果的です。
大人も油断せず、日常のなかでできる対策を心がけましょう。