生理の出血量が多い、下腹部が重いといった症状を感じる場合、子宮筋腫(しきゅうきんしゅ)が関わっている可能性があります。
良性の腫瘍ですが、放置すると生活に支障をきたすこともあります。
女性に多い病気だからこそ、正しく知っておくことが大切です。
概要
子宮筋腫は、子宮の筋肉にできる良性の腫瘍(できもの)です。
- 30〜40代の女性に多くみられる
- 大きさやできる場所によって症状が異なる
- がん化することはまれだが、治療が必要になる場合がある
無症状のこともありますが、日常生活に影響が出るケースも少なくありません。
主な症状
子宮筋腫は症状が出ないこともありますが、次のような不調で気づかれることが多いです。
- 月経過多(生理の出血量が多い)
- 貧血によるだるさや息切れ
- 下腹部の張りや圧迫感
- 頻尿や便秘(筋腫が膀胱や腸を圧迫するため)
- 不妊や流産の原因となることもある
症状の程度は個人差が大きく、定期的な婦人科検診での確認が欠かせません。
主な治療法
治療は症状や年齢、妊娠の希望によって選択されます。
- 経過観察(症状が軽い場合は定期的な検査のみ)
- 薬物療法(ホルモンの働きを抑えて筋腫を小さくする)
- 手術療法(子宮筋腫のみを取る、または子宮を全摘する場合もある)
- 子宮動脈塞栓術(血流を遮断して筋腫を縮小させる)
それぞれにメリットと注意点があるため、医師と相談して決めていきます。
予防・セルフケア
子宮筋腫を完全に防ぐ方法はありませんが、症状の悪化を防ぐ工夫は可能です。
- 定期的に婦人科検診を受ける
- 過度なストレスを避け、生活リズムを整える
- バランスの取れた食事と適度な運動を心がける
- 貧血対策として鉄分を意識した食事をとる
早期発見とセルフケアで、安心した生活を続けることができます。
まとめ
子宮筋腫は多くの女性にみられる病気で、良性であっても症状が強いと生活に支障をきたします。
治療法はさまざまあり、症状やライフステージに合わせて選ぶことが大切です。
気になる症状があるときは、早めに婦人科で相談しましょう。