生理前になると気分が不安定になったり、体がむくんだりする。
多くの女性が経験するこの不調は、月経前症候群(げっけいまえしょうこうぐん/PMS)かもしれません。
放っておくと日常生活や仕事に支障をきたすこともあり、理解と対策が大切です。
概要
月経前症候群(PMS)は、生理が始まる3〜10日前から心や体に不調が現れ、生理開始とともに軽くなるのが特徴です。
- ホルモン(エストロゲン・プロゲステロン)の変動が主な要因
- 20〜40代の女性に多く見られる
- 症状の現れ方は人によって異なる
生活習慣やストレスの影響も大きく、心身のバランスに左右されやすい病気です。
主な症状
PMSでは心と体の両方に症状が現れます。
- 精神的な症状:イライラ、不安感、集中力の低下、気分の落ち込み
- 身体的な症状:頭痛、乳房の張り、むくみ、腹痛、倦怠感(けんたいかん)
- 日常生活に支障をきたすこともある
症状の幅が広く、同じ人でも周期ごとに強さが変わるのが特徴です。
主な治療法
症状の程度に応じて治療が選ばれます。
- 生活習慣の改善(睡眠・食事・運動を整える)
- 薬物療法(低用量ピル、抗うつ薬、抗不安薬などを用いる場合もある)
- 漢方薬の活用(体質に合わせて処方されることがある)
- 症状日記をつけて医師に伝える
重い症状の人は婦人科での治療が有効です。
予防・セルフケア
セルフケアの工夫で症状を軽減できることがあります。
- 塩分やカフェインを控えて体のむくみを防ぐ
- 軽い運動やストレッチで血流を改善
- 十分な睡眠をとり、自律神経を整える
- アロマや入浴などでリラックスを取り入れる
自分に合った方法を見つけることで、毎月のつらさを和らげる助けになります。
まとめ
月経前症候群(PMS)は、多くの女性が経験する身近な病気です。
症状は人によって異なりますが、生活習慣の改善や医療のサポートでコントロールすることが可能です。
生理前の不調を「仕方ない」と我慢せず、早めに対策をとることが快適な生活につながります。