肝臓の病気の中でも、C型肝炎は知らないうちに進行しやすい病気として注目されています。
自覚症状が乏しいため放置されやすいのですが、早期に治療を受ければ完治を目指せる時代になっています。
今回はC型肝炎について、わかりやすくまとめました。
概要
C型肝炎は、C型肝炎ウイルス(HCV)に感染することで起こる肝臓の病気です。
主に血液を介して感染します。
- 輸血や医療行為での感染(現在は厳重に管理されている)
- 注射器の共用による感染
- 稀に母子感染や性的接触での感染
一度感染すると慢性化しやすく、長期的に放置すると肝硬変(かんこうへん)や肝がんに進展する可能性があります。
主な症状
初期にはほとんど自覚症状がなく、健診で肝機能異常が見つかることがきっかけになることが多いです。
進行すると次のような症状がみられることがあります。
- だるさや疲れやすさ
- 食欲不振
- 黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)
- 腹部の張りやむくみ
症状が出る頃には病気が進んでいるケースもあり、早めの検査が重要です。
主な治療法
現在では飲み薬による治療が中心で、高い治癒率が期待できます。
- 直接作用型抗ウイルス薬(DAA):8〜12週間の内服で多くの人がウイルスを排除できる
- 副作用が少なく、日常生活を続けながら治療が可能
- 進行している場合は、肝硬変や肝がんへの進展を防ぐため定期的な検査と経過観察が必要
かつて主流だったインターフェロン治療より体への負担が軽くなり、完治を目指しやすくなっています。
予防・セルフケア
ワクチンは存在しないため、感染を防ぐことがとても大切です。
- 注射器や針の共用を避ける
- 血液が付着したものを介さないよう注意する
- 性行為での感染を防ぐためコンドームを使用する
- 定期的な健康診断で肝機能をチェックする
また、すでに感染している場合は飲酒を控えることが肝臓への負担軽減につながります。
まとめ
C型肝炎は症状が出にくく、気づかないうちに進行してしまう病気です。
しかし現在は効果的な治療薬があり、多くの人が完治を目指せるようになっています。
早めに検査を受け、適切な治療と生活習慣の見直しを心がけることが、自分の健康を守る第一歩となります。